ターゲットに伝わるデザインとは!?
2023.01.23「伝わるデザインを作るために最初にやるべきこと」の記事では、デザインを作る上でのターゲットとコンセプトの設定方法をご紹介しました。今回はターゲットに伝わるデザインを作るために気をつけることについてお伝えいたします。
下の2枚の広告をご覧ください。スポーツクラブの入会を促すもので、60歳以上は利用料金の割引がある、という内容です。
60歳以上に向けた広告として、どちらがふさわしいでしょうか。答えは下の広告です。なぜなら、文字がわかりやすくレイアウトされており、日本語で読みやすくなっています。上の広告は細字の英語で書かれていておしゃれな雰囲気は出ていますが、シニア向けのデザインの場合はカッコよさが多少減っても読みやすくわかりやすいデザインのほうが望ましいとされています。レイアウトは誰に伝えるかで内容が変わっていきます。
レイアウト以外にもフォントを変えることによってイメージが大きく変わりますので、ターゲットに合わせたフォント選びを行うことも重要です。下の画像をご覧ください。
①はフォントを太く大きくし余白を少なくして、元気さ、インパクト強めな印象を与えています。男性を主なターゲットにしたレイアウトです。②は文字をやや細く読みやすくして余白も適量で、誰にでも伝わりやすいレイアウトです。③は上段の文字のフォントを変えており、文字は細めで余白を多めにとって女性らしい印象になっています。女性をターゲットにしたレイアウトです。
レイアウトが変わると見た目が変わり、伝わってくるイメージが変わります。
①はタイトルを小さくして空間を活かした上品さがあるレイアウトです。②はタイトルを大きくしたことで上品さはやや減りましたが、インパクトがあり視認性が増しました。③は日本語で書かれており、様々な年代に向けてわかりやすさを重視しています。④は文字を斜めにしたことでアクティブさが出ました。このようにレイアウトによって、伝わるイメージが大きく変わってきます。
デザインを製作していると、多くの意見を反映して全員が喜ぶものを作ろうとするあまりコンセプトがぶれてしまうことがあります。そうなると、伝えたい相手(ターゲット)に届かないデザインとなってしまいます。最初に定めたターゲットへ向けてデザインしていくことを意識することが大切です。
ブースデザインにおいても、ターゲットを意識しながらプラン考案をしております。ブースデザインでお困りにことがありませしたら、ぜひご相談ください。
なお、今回参考にした書籍は、米倉明男・生田信一・青柳千郷著『レイアウト・デザインの教科書』です。興味のある方はぜひ読んでみてください。
ブース装飾プランナーN.O