【レポート】EdgeTech+ 2022
2022.12.19
11月中旬、パシフィコ横浜で開催された「Edge Tech+ 2022」を見学してきました。本展は昨年までエッジテクノロジーの最新技術を伝えることを目的とした「ET&IoT」という名称で開催されていました。エッジテクノロジーとは、エッジ(ネットワーク端末)で使われるデータ処理技術の総称です。
今年からは、“エッジテクノロジーと事業変革のためのキーワードを結び付け、応用産業分野への実装推進や顧客起点の価値創出を実現するイベントとして、"EdgeTech+"へとリニューアル”したことを主催者がプレスリリースしています。
今回のレポートは4つの視点でお伝えします。
・会場の様子
・展示会の特徴
・集客していたブース
・気になった装飾のブース
■会場の様子
会期最終日の午前10時過ぎ、パシフィコ横浜に到着しました。この日は天気が良く、上着を手に持ち会場入りする来場者を目にしました。主催者発表では、三日間の合計来場者数は22,081人で、前年比約1.24%です。
会場はA~Dのすべてのホールを使用。また来場者が会場全体を回るように、入口はAホール、出口はDホールと動線が設計されていました。しかし、実際にはB、Cホールからの途中退場や、動線をショートカットする方もいたそうです。特にC,Dホールの出口に遠い会場隅のブースは、通路に来場者が少なく、集客に苦心されたと弊社のお客様からお聞きしました。
■展示会の特徴
本展はエッジテクノロジーという専門的でビジネス要素が高いためか、カジュアルな装いよりも、スーツ姿の来場者を多く見かけました。ブースに目を向けると、ブルー系の色合いのブースが多い印象です。男性主体のIT、機械、半導体系の展示会ではよく見る光景です。
天井看板を設置しているブースは、小間の境界から1m以上離すセットバックという装飾規定があるため、レイアウトに工夫が凝らしていました。ブース内は、最新技術のお披露目の場のため、モノの展示よりもパネル展示が多い印象です。
また、会場を回ると、通路幅が広く感じました。来場者への声掛けが難しい距離感です。出展製品をアピールする看板やキャッチコピーなどの伝達ツールが必須だと感じました。
■集客していたブース
A1スチレンパネルよりもLEDで光るパネルを使用したブースに人が集まっていました。会場全体は天井から照明が照らされていますが、少し薄暗く感じます。そのため照明やLEDパネルで明るいブースが目立っていました。
来場者は、最新技術という情報を探していますので、展示品の特徴やメリットを、分かりやく掲げているブースは来場者の目に留まりやすくなります。実際、パネル上部にキャプションを入れているブースは集客していました。
■気になったブース
コンピューターテクノロジー系の展示会は、固い印象のブースになりがちです。そこで、あえて木目柄の壁紙を使用したり、キャラクターや風景などのビジュアルを印刷し、親しみやすい雰囲気を演出しているブースをちらほら見ました。少し変わったことをしているブースは、ともすると入りにくい印象を与えてしまう恐れがあります。来場者が入りやすい動線をしっかりと意識したレイアウトづくりが大切です。
■展示会見学を終えて
今回の見学で強く感じたことは、小間位置が集客に大きな影響を与えていたことです。出口から離れた会場隅の方は閑散としており、出口に近い通路には人が集まっているように感じました。
小間位置は主催者が決めていますので、希望通りは難しいと思います。そのため事前に与えられた小間図から人の流れを予測し、来場者が立ち寄りたくなる仕掛けを考えることがマストの課題だと思いました。